「西陣のこだわり」おひなさまの衣装の企画・製織から着付けや色合いまで。京都西陣の伝統の技

西陣のこだわり

きんらん裂 衣装のできるまで

メガネ型の証紙が西陣織のあかしです。
244という数字が弊社の西陣織工業組合証紙番号です。

西陣織工程図

おひなさまの衣装の企画・製織はもちろんのこと、着付け・色合い、その他繊細な部分にこだわった京都西陣の伝統の技が光ります。


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紋意匠

1. 紋意匠 (もんいしょう)

図案を基に織り組織の指示を表した金襴裂の設計図を作る
企画・製紋のブロックに入るのが、図案、紋意匠図、紋彫の工程です。まずどんな金襴裂を作るかを、幅広いデザインソースを基に一枚の絵を描くように図案を起こします。その図案を見ながら、方眼紙の線を糸数に見立て、どのような組織(経糸(たていと)と緯糸(ぬきいと)の組み合わせ)で織るかを塗り分ける、いわば柄を設計する作業です。熟練した紋意匠師は、図案を見ただけでどのような組織が適しているかを判断し、正確な紋意匠図を作り上げてゆく事ができます。

長い工程のスタート地点となる図案と紋意匠図を同じ職人が兼ねる場合もあります。図案を基にして、微妙な色の違いや変化を的確に塗り分けながら紋意匠図に起こしてゆきます。


糸染め

2. 糸染め(いとぞめ)

織元の指定する色に染め上げる
織る金襴裂に必要な糸を準備し、織機にセットできるよう整える原料準備の仕事のひとつ。染色の前に、撚糸の作業を経た糸は、膠質(にかわしつ)のセリシンを取る精錬の作業をします。練り上がった糸は、水ですすいで脱水した後、織元から指定された色を化学染料で染めます。指定された色に染め上げることが重要で、データ染色ではないために、微妙な色を調整して指定の色を染め出すのは職人の長年の勘がすべてです。

図案に応じて一色ずつ染められる糸。ぴったり決まった色が出るまで、染料をすこしずつ足しながら調整してゆきます。精錬に始まり糸染め仕上げまで、水を大量に扱う仕事だけに体力が必要です。


糸繰

3. 糸繰(いとくり)

次の作業を円滑にするために糸を枠に巻き取り、扱いやすく
染色を終えた糸は綛(かせ)の状態になっています。これを経糸の整経や緯糸の緯巻の各工程で扱いやすいように、糸枠に巻き取る作業です。現在、糸繰の作業はゼンマイというモーターで動く糸繰機で巻き取りますが、糸の質や撚り具合によって巻き取る力を加減するのには、人間の判断が不可欠です。糸によって程よい強さを調整し、均一に巻き上げ、次の仕事がしやすいように気を遣って作業を進めてゆきます。

現在はゼンマイというモーターで動く糸繰機で1度に多くの糸を巻き取ることができます。かつては「タタリ」と呼ばれる棒が木の台に3本立った道具で乱れた糸を巻き取っていました。


整経

4. 整経(せいけい)

経糸がきちんと上下するように奇数・偶数ごとに整える
経糸の準備をするのが整経の工程です。西陣織は通常で四千本、多いものでは一万本もの経糸が使われています。並べられた糸枠から引き出された経糸は、天井から吊るされた目はじきと呼ばれる輪から、ドラム式整経機の畦(あぜ)という櫛状の板に通され、大きなドラムに巻取られてゆきます。巻き取りが済んだら、ドラムの後方に設置した千切(ちきり)という木製の筒に、たるみが出ないように厚紙を挟みながら巻き取って完了します。

でき上がった千切は、このまま織元に届けられます。昔は木の枠に手で糸を往復させる「手べぇ」とよぶ方法で行われていました。


製織

5. 製織(せいしき)

各織り技法に合った織機で少しずつ緻密に織られてゆく
長い工程を経て、製織のブロックに到達しました。現在西陣で使用している織機は、大きく分けて手織、力織機(動力機械)、綴機の三種類があります。このうち、手織と力織機は、紋紙とジャガードにより模様を織り出しますが、綴機にはこのような装置はありません。図案を経糸の下に置き、独特の爪掻きという技法で、模様を織ってゆきます。金襴裂によっては織り上がった後、加工を加えるなど、仕上げのブロックを経て完成します。

機にかけられるまでも長い道程でしたが、織るのにも高度な技術と時間が求められるのです。


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